土屋 準(つちや じゅん) 議会報告

定例会報告

平成24年度予算特別委員会(第4日目) 開催日:2012.03.07

◯委員(土屋 準君)  それでは、高齢者支援のあり方について質問させていただきたいと思います。
 初めに、今後の基本的な高齢者支援の方向性について質問いたします。港区高齢者保健福祉計画、第5期港区介護保険事業計画によりますと、港区の高齢者人口は平成22年度の3万6,119人から、平成26年度には4万917人になると見込んでおります。また、平成12年4月に介護保険制度が導入されましたけれども、平成13年3月末時点で3,335人であった要介護認定者数は平成23年3月末には7,022人となって、約2倍に増加いたしました。今後の要介護認定者数の推計としましては、平成26年度には7,744人と見込まれております。こうした状況の中、平成22年4月にありすの杜南麻布が開設されましたけれども、そのことによりまして特別養護老人ホームのベッド数は、整備率が東京23区で一番の水準となったということでございます。
 また、あわせて老人保健施設、ケアハウス、グループホーム、そのようなものも整備されております。このことは平成21年度から6年間の港区高齢者保健福祉計画の前期3年における大きな成果のうちの1つであると思います。しかしながら、今後、都心、港区におきましても急速な高齢化の進展や、単身高齢者のみ世帯の急増など、地域社会が大きく変わることが考えられます。そんな中、区は高齢者保健福祉計画の見直しにあたりまして、今後の高齢者支援の方向性をどのように考えているのか。また、その考え方に基づき、どのような事業を考えているのか、お伺いいたします。

◯高齢者施策推進担当課長(太田貴二君)  ひとり暮らし高齢者の増加や認知症高齢者の増加、孤立死、高齢者虐待など、高齢者を取り巻く環境が変化する中、これまで以上に地域の課題に対応した地域で支え合う仕組みづくりとともに、住み慣れた地域で安心して暮らすための支援体制の確保が必要であると考えております。
 平成22年度に実施いたしました港区保健福祉基礎調査では、介護サービスを利用している高齢者の方の約8割の人が在宅での介護を希望しているという調査結果が出ております。こうした在宅生活の継続を希望する高齢者のニーズにこたえていくため、高齢者保健福祉計画の見直しにおきましては、重点事項といたしまして、日常生活圏域におきまして医療、介護、予防、住まい、生活支援の5つの視点の取り組みを包括的、継続的に提供する地域包括ケアの推進を掲げております。
 具体的な事業といたしましては、介護保険法改正により新たなサービスとなる定期巡回・随時対応型訪問介護看護の円滑な提供に努めるとともに、在宅介護を支える小規模多機能型居宅介護や、医療ニーズが高く、通常のデイサービスでは対応が困難な要介護者を受け入れます療養通所介護等を推進してまいります。さらには、ふれあい相談員を活用した、ひとり暮らし高齢者等見守り推進事業や、日常の買い物が困難な高齢者のための買い物支援事業など、住み慣れた地域で安心して生活が継続できますよう、基盤の整備に努めてまいります。

◯委員(土屋 準君)  区は、そのような港区保健福祉基礎調査の結果も踏まえまして、高齢者が可能な限り住みなれた地域で生活ができますよう、地域包括ケアを推進していくこと、また、在宅生活の継続を希望する高齢者のニーズにこたえていくために、在宅サービスの基盤を重点的に整備していくということが重要であることがよくわかりました。そこで、具体的にお聞きしたいのですけれども、高齢者の在宅生活を支えるために、例えば、高齢者が点在しております虎ノ門地域におきまして、とらトピアなどの場所にヘルパーステーション的な機能を持たせて、高齢者を見守り、手を差し伸べ、生活を支援するといったことも1つの方策と考えますが、いかがでしょうか。

◯高齢者施策推進担当課長(太田貴二君)  とらトピアの活用につきましては、現在、とらトピアを複合施設といたしまして、いきいきプラザと高齢者在宅サービスセンター、ひとり暮らし高齢者等見守り推進事業のふれあい相談員の配置など、地域の高齢者支援の施設として複数の機能を持っております。また、港区保健福祉基礎調査や港区政策創造研究所の、港区におけるひとり暮らし高齢者の生活と基礎に関する調査におきまして、芝地区では買い物についての困り事が多いという結果から、来年度には芝地区の地域事業といたしまして、とらトピアを拠点といたしまして、買い物支援事業を実施いたします。
 今後とも、とらトピアなどを拠点といたしまして、ひとり暮らし高齢者等見守り推進事業などを通じ、見守りと支援を行い、高齢者が住みなれた地域で安心していきいきと生活できるよう取り組んでまいります。

◯委員(土屋 準君)  ぜひよろしくお願いいたします。
 そしてまた、地域包括ケアの1つには予防というのが入っておりますけれども、区としても介護予防を一層推進していくことと思われます。平成24年度港区予算概要には、いきいきプラザ介護予防事業といたしまして、実施施設を拡大するとともに、実施回数を増やし、内容の充実を図るとしております。このことについては着実に実施していただき、成果を上げることを期待いたします。
 また、高齢者の健康づくりという観点では、ヘルシーナのトレーニングルームがありますけれども、あまり知られていないのではないかという区民の声も聞きます。健康増進、健康づくり事業と連携しながら、介護予防事業を展開していくことも考えてはと思いますが、いかがでしょうか。

◯高齢者施策推進担当課長(太田貴二君)  区民の健康増進や健康づくりは、ヘルシーナの設置目的となっておりまして、介護予防事業の目的とも大きく共通する部分があると認識しております。したがいまして、健康づくりに関する専門職が配置されておりますヘルシーナとの連携は、とても重要であると考えております。
 そこで、平成24年度より、ヘルシーナのトレーニングルームを活用いたしまして、ストレッチや有酸素運動による体力の維持、向上を図る、らくらく全身トレーニング講座を新たに開設いたします。健康づくりの専門職が配置されております施設の特性を生かしまして、介護予防事業を展開してまいります。
 区といたしましては、今後ともヘルシーナとの連携を強化し、介護予防事業をさらに充実していきたいと考えております。

◯委員(土屋 準君)  ぜひそのような点も進めていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。以上で質問を終わります。

◯委員長(鈴木たけし君)  土屋委員の発言は終わりました。

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