土屋 準(つちや じゅん) 議会報告

定例会報告

平成28年度予算特別委員会(第8日目) 本文開催日:2016.03.08

◯委員(土屋 準君)  きょうで連続7日目の質問になりますけれども、最後の質問になりますので、よろしくお願いいたします。
 初めに、芝浦港南地区の教育政策についてです。急激な児童数の増加による芝浦港南地区の教室不足については、これまでも取り上げられてきました。最近では芝浦港南地区の通学区域の端になる芝浦一丁目に、約880世帯の新しいマンションもできまして、さらなる増加も見込まれております。そこで、新たな学校の確保が、場所の確保ができればそれでいいのですけれども、できなければ、さまざまな方法を考えなければならないと思います。
 まず、一つ目の方法ですけれども、現在、小学校の学校選択は、その通学区域の小学校、またはその隣接校となっております。この選択可能校を全区的に変更することは大変なことだと思いますけれども、芝浦港南地区の対象者に限って広げれば、教室不足が多少緩和される可能性があるのではないかと思います。ただ、これは全ての小学校を選択可能としてしまいますと、逆にその地域にいた方が有利ということで、児童数が増えてしまう可能性がありますので、そういったところを考えて、そこで小学校の通学区域の選択可能校を芝浦港南地区に限って隣接の隣接校までとするということに変更するという方法が考えられますけれども、これは可能でしょうか。

◯学務課長(新井樹夫君)  学校選択希望制は、区の要綱に定める規定であるため、隣接の隣接まで選択可能とすることには法律上の制約はございません。しかしながら、地域と学校とは密接な関係にあるため、地元の理解も必要になることから、芝浦港南地域に限って通学区域の範囲を越えた学校選択を認めるということは現状では難しいと考えております。

◯委員(土屋 準君)  確かに、効果を考えますと、どれだけ効果があるのかということは疑問ですので、ほかの方法があれば優先して考えていただきたいと思います。新たな場所が確保できれば一番いいのですけれども、できなければ現在の場所の中で、教室の確保策ということを考えなければならないと思います。
 まず増築の話からですけれども、芝浦小学校の増築は、運営上なかなか難しいようですけれども、港南地区の方は小・中学校が隣接していて、近隣にも区の施設が多いところです。そういった近隣の場所も含めて、港南中学校を増築できる可能性というのはありますでしょうか。

◯学校施設担当課長(奥津英一郎君)  芝浦港南地区の小学校の整備につきましては、さまざまな手法について検討しております。平成28年度において、芝浦小学校、港南小学校通学区域の教育需要に応えるため、港南中学校の増築の可能性も含め、具体的かつ詳細な施設整備に向けた調査を実施してまいります。

◯委員(土屋 準君)  芝浦小学校はなかなか難しいと思いますけれども、港南中学校はまだ可能性があるのではないかと思います。
 ところで、港南中学校の保護者から、港南中学校には港南小学校から進学してくる生徒は多いが、芝浦小学校から進学してくる生徒は少ないので、何かいい方法はないだろうかということを言われます。そこでお伺いしますが、芝浦小学校から港南中学校への進学状況の現状はいかがでしょうか。

◯学務課長(新井樹夫君)  港南中学校入学者のうち、芝浦小学校からの進学者は、平成25年度は84名中22名、平成26年度は84名中16名、平成27年度は62名中12名でございました。一方、港南小学校からの進学者は平成25年度は51名、平成26年度は51名、平成27年度は43名で、芝浦小学校からの進学者は港南小学校に比べて少ない状況でございます。

◯委員(土屋 準君)  やはり、芝浦小学校から港南中学校への進学者というのはあまり多くないようでございます。
 ここで、赤坂地区のことをお伺いしますが、赤坂地区では、赤坂小学校の児童数増加に伴い、隣接する赤坂中学校を新校舎に整備する際に、赤坂小学校において不足が見込まれる小学校5・6年生の2学年分の普通教室を赤坂中学校新校舎に増設し、小中一貫校にする予定だと聞いております。
 そこでお伺いしますが、赤坂地区の小中一貫教育で、小学校5・6年生の教室を中学校校舎で整備することの効果をどのように考えていますでしょうか。

◯指導室長(渡辺裕之君)  小学校5・6年生が中学生と同じ校舎で生活することによって、中学校生活が身近に感じられるほか、中学校教員と接する機会が多くなり、不安が緩和されるなど、いわゆる中一ギャップ解消等の効果が期待できます。また、上級生と一緒に活動をしたり、交流することによって、思いやりや憧れ等、心の教育面でもさまざまな効果が得られると考えています。

◯委員(土屋 準君)  小学校5・6年生から中学校校舎で教育を受けていれば、比較的そのまま進学しやすいのではないかと思います。
 以上のことから、私は一つの案として、芝浦港南地区の小・中学校を小中一貫校とし、前期課程の4年生ぐらいまでの教育を芝浦校舎、港南校舎とそれぞれの小学校の校舎で行い、小学校5・6年生ぐらいからの後期課程の教育を、港南中学校を増築し、その校舎で行うということを検討したらどうかと思います。小学校5・6年生ぐらいから港南中学校の校舎にいれば、比較的そのまま進学しやすくなり、芝浦小学校から進学してくる生徒は少ないという港南中学校の保護者の悩みにも応えられるのではないかと思います。
 また、芝浦小学校の教室不足も、小学校4年生ぐらいまでの分ならば、現在の校舎で対応できるのではないかと思います。また、芝浦一丁目の通学区域の端のように、なかなか港南中学校までは遠いという人には、隣接の隣接校まで視野に入れられるようにしたらいいのではないかとも思います。これからいろいろ検討していくということでありますので、こういった検討もあわせてしていっていただければと要望いたします。
 それでは、次のテーマに移ります。平成28年度予算特別委員会で、私は、家庭を一つのテーマとして、これまで総務費、民生費、衛生費で取り上げてまいりました。教育費では、家庭教育支援についてと、家庭の大切さに関する教育について取り上げたいと思います。
 初めに家庭教育支援についてですけれども、家庭教育は学校教育、社会教育と並んで教育の柱であると考えております。教育基本法でも、保護者は、子の教育について第一義的責任を有するとされております。自治体に対しても、家庭教育の自主性を尊重しつつ、保護者に対する学習の機会及び情報の提供その他の家庭教育を支援するために必要な施策を講ずるよう努めなければならないと規定されております。家庭は教育の原点であり、全ての教育の出発点であると言われております。子どもにとっても社会のスタートは家庭であり、幼少期における家庭教育は人の一生に大きな影響を及ぼす面があると思います。
 港区でも、家庭教育への支援については5歳児のいる全家庭に家庭用リーフレット「みなときっずなび」を配布し、小学校入学前に家庭で取り組んでほしいことについて啓発を図っております。このたび、家庭教育を支援するため、子どものよりよい発達や成長に向け、3歳児からの家庭を対象に家庭で大切にしたいことハンドブックを作成するようでございます。そこでお伺いしますが、今後の家庭教育の支援をどのようにしていくか、お伺いします。

◯指導室長(渡辺裕之君)  現在、5歳児の保護者にリーフレット「みなときっずなび」を配布しておりますが、来年度は3・4歳児の保護者向けに家庭で大切にしたいことハンドブックを作成いたします。このハンドブックは、保護者にとって家庭と保育園、幼稚園との生活の連続性を意識した取り組みや発達の過程を見通すヒントとなるものです。5歳児のリーフレットと同様に、来年度作成するハンドブックの活用を働きかけ、子どものよりよい発達や成長に向けた家庭教育の支援を進めてまいります。

◯委員(土屋 準君)  ぜひ、家庭教育の支援は大切だと思いますので、よろしくお願いいたします。
 最後の質問に入ります。家庭の大切さに関する教育についてです。家庭科の教科書の第1章、家庭と家族関係に、家庭や家族の基本的な機能を知り、家庭や家族の大切さについて考えることができる、家庭生活と地域とのかかわりについて理解できるという目標があります。
 ところで、区では、芝地区総合支所で行っている事業で、未来の親体験~ここから始まる赤ちゃんふれあい事業があります。赤ちゃんと接する機会がないまま子どもができて親になる人が増えているので、中・高生のうちに乳幼児と接する機会をつくり、子どもへの接し方、親になることをイメージできるような仕組みをつくるとともに、子ども、その親と中・高生の世代間交流を支えることで、地域全体の活性化を目指すとのことで、平成27年11月に御成門中学校で第1回目が行われたということです。中学生の時期は同じ世代でつき合いが固まりやすいのではないかと思います。中学生は自分が乳幼児の時期からは大分時間がたっておりますし、子どもができる年齢にはまだ少し遠いということで、乳幼児とは一番遠い時期ではないかと思います。この時期に乳幼児に接することは、家庭や家族の大切さを考えるいい機会になると思いますし、また親になることをイメージできるのではないかと思います。
 こうした、これは芝地区総合支所の事業となっておりますけれども、むしろこれは教育委員会が全区的に取り組むべきではないかと思います。港区では児童・生徒と地域のかかわりを一層強め、また児童・生徒のよりよい教育環境の整備に向け、学校支援地域本部事業を平成26年度から実施しており、学校からの依頼に応じて出前授業等を行っております。
 そこで質問ですが、芝地区総合支所で行っている未来の親体験~ここから始まる赤ちゃんふれあい事業を、こうした港区学校支援地域本部の事業として全区的に展開できないかと思いますが、いかがでしょうか。

◯生涯学習推進課長(山田吉和君)  港区学校支援地域本部では、子どもたちの体験学習の充実のため、地域の企業やNPO等の地域ボランティアの協力を得て、出前授業として登録する取り組みを進めております。出前授業に登録することにより、全区立小・中学校での活用が可能となるものです。中学生が直接乳幼児と触れ合うことは、育児体験となり、家庭や家族の大切さを理解できるよい機会になると考えております。今後、地域ボランティアとして出前授業に登録していただけるよう働きかけてまいります。

◯委員(土屋 準君)  ぜひよろしくお願いいたします。
 これまで、家庭をテーマとして、少子化や未婚化、親となることへの支援などを取り上げてきましたけれども、きょう取り上げたこのような事業を通して、子どもたちが家庭の大切さを実感し、未来の親となってくれることを願いながら、今回の私の家庭をテーマとした質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

◯委員長(清原和幸君)  土屋委員の発言は終わりました。

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