土屋 準(つちや じゅん) 議会報告

定例会報告

令和3年度決算特別委員会-09月28日

○委員(土屋準君) 土木費におきましては、まず、大門通り、竹芝みなと通り一帯の交通手段についてお伺いいたします。補足資料を添付しておりますので、そちらも御覧いただければと思います。よろしくお願いいたします。
 大門通り、竹芝みなと通り一帯の交通手段については、私は令和3年度予算特別委員会で取り上げさせていただきました。ちなみに、竹芝みなと通りは、以前は竹芝通りと言っていましたけれども、現在は竹芝みなと通りと名称が変わっております。竹芝桟橋から浜松町駅までが竹芝みなと通り、続いて増上寺までが大門通りということになっております。
 そこの増上寺から大門、浜松町を経て竹芝桟橋へと続く大門通り、竹芝みなと通りなのですけれども、この地域のメインストリートになっております。鉄道網も、都営三田線から都営浅草線、JR京浜東北、JR山手線、東京モノレール浜松町駅、新交通ゆりかもめまで結んでおりまして、竹芝桟橋に至る陸海空をつなぐ通りになっております。最近はコロナ禍で観光客も影響を受けておりますけれども、増上寺や東京タワー、新しいまちができた竹芝地区は、観光面でも人気の高い地区で、まさに過去から未来に続く道になると思います。
 しかし、この東西を結ぶ公共交通機関というのが整備されておりません。それで、令和3年度予算特別委員会のときの答弁では、浜松町駅を中心とした東西の移動の利便性や竹芝エリアの周遊性を向上させるため、小型モビリティによる新規交通手段の実証実験に取り組んでまいりますということでした。
 そして、昨年の11月に、このエリアでグリーンスローモビリティの実証実験が行われたわけでございます。グリーンスローモビリティとは何だという方もいらっしゃると思いますので、私も昨年乗車させていただいた際の写真を添付しました。御覧いただければと思います。これがルート図ですけれども、それで、この上がその車両です。こんな感じで4人乗りのゴルフカートタイプで、予約アプリを利用したオンデマンド方式での運行ということでなっております。ちなみに、この下が車内から見た様子で、浜松町からちょうど赤門の前に差しかかった辺りのところでございます。ちなみに、この辺が私の看板があるところでございます。この辺を通って区役所まで来たり、東京タワーの方まで行ったりするというルートであります。
 そこで質問ですけれども、このグリーンスローモビリティの実証実験の結果はどのようなものだったでしょうか。

○地域交通課長(佐藤雅紀君) 区は、昨年度、民間事業者と連携し、浜松町・竹芝エリアにてグリーンスローモビリティの実証実験を実施いたしました。利用者からは、開放的な車両であったため、ふだんと違った景色が楽しめた、竹芝周辺から浜松町及び東京タワー方面への外来者の東西移動の回遊性向上が見込まれ、観光への利用が期待できるなどの御意見がございました。
一方、今回の実証実験において、グリーンスローモビリティは時速19キロメートル以下での走行のため、都心区における交通状況を踏まえ、所轄警察署から、道路走行時の安全確保に対する強い懸念と指導がありました。
このようなことや費用対効果を踏まえますと、日常生活の移動手段である地域交通としては、グリーンスローモビリティは残念ながら適さないと判断いたしております。

○委員(土屋準君) この通りは車両の通行量も多いですし、安全性や費用対効果を踏まえると、なかなか地域交通としては、グリーンスローモビリティの導入というのは難しいかと思いますので、新たな交通政策により可能性を検討していく必要があるのではないかと思っております。
そこで質問ですが、今後の方向性についてどのように考えますでしょうか。

○地域交通課長(佐藤雅紀君) 本年9月から、昨年度の実証実験で連携した団体の一般社団法人竹芝エリアマネジメントが、竹芝地区の回遊性向上と地域の活性化のため、10人乗りのワゴン車を利用した実証実験を当エリアで再度行っており、今後、情報交換を行ってまいります。
今後も、区は、当該エリアマネジメント団体など、エリア周辺の民間事業者と連携し、新たなモビリティなどによる地域交通の実現に向け、様々な検討を続けてまいります。

○委員(土屋準君) 新たな交通政策というのも考えられたと思いますけれども、ぜひこの地域の交通手段の確保のためにも、進めていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
次に、羽田空港アクセス線の港区内の駅の設置について要望をさせていただきます。羽田空港アクセス線については、以前、一般質問で取り上げさせていただきましたけれども、JR東日本が、東京駅から東海道線を使い、田町駅付近から休止中の貨物線など既存の鉄道網を使い、羽田空港までつなげるルートを計画しております。東京駅から東海道線を使い田町駅付近まで至るというので、地元の方の要望もあり、当初、私も田町駅に新線の駅を開設できないかと思っておりましたけれども、田町駅に至る前に東海道線から分かれて地下に入ってしまうようですので、なかなか構造的に難しいようでした。ただ、新橋駅は東海道線が停車しますので、羽田空港アクセス線も停車するのは可能なのではないかと思っております。
品川区は、区内で新駅を設けられないか、7月の区議会で可能性を探るための補正予算を組んだそうです。港区は、これまでモノレールの始発駅であることから、空の玄関口と言われてきましたけれども、羽田空港アクセス線が主流になれば、それも変容してくるかもしれません。羽田空港アクセス線の駅が港区内にできるかどうかは、地域の発展にとっても大きな違いが出てくると思われ、地元の方からの要望もあります。まだ具体的な点は明らかになっておりませんけれども、地域の発展の観点から、区としてできる限りの対応をされるよう要望させていただきます。
次に、遮熱性舗装についてお伺いいたします。都市部において局所的に気温が上昇するヒートアイランド現象は、人口集中により人工排熱の増大、緑の減少のほか、アスファルトで覆われた道路に熱が籠もるなどが原因と言われております。
ことし、東京都心では16日の猛暑日を記録し、都心での観測記録史上最多日数を更新したそうです。日射量の多い夏の時期に外出しますと、うだるような暑さを感じ、その原因がアスファルト舗装に籠もった熱であることを実感いたします。
このような中、区では、東京2020大会のマラソンコースである日比谷通りに、観戦に訪れる方々の暑さ対策として、大門通りの車道等に遮熱塗料を塗装する遮熱性舗装を施工し、競技会場周辺の快適な環境整備に取り組んできました。
しかし、残念ながら、マラソンは北海道札幌市での実施となったことから、この道路は東京2020大会のマラソンには活用されませんでしたが、ヒートアイランド対策として効果が期待できる遮熱性舗装の整備は引き続き推進していくべきと考えております。
国や東京都では、遮熱性舗装の実証実験を実施しており、遮熱性舗装の施工前後では、路面温度の8度から9度の低減が確認され、ヒートアイランド対策として非常に高い効果が得られるようです。
また、似たような路面温度低減効果が期待できる舗装として、保水性舗装というものもあり、舗装の隙間に保水機能を有したセメントミルクを注入し、舗装内に水を蓄え、気化熱で温度低減を図る構造だと聞いております。
そこで質問ですけれども、区は、今後、ヒートアイランド対策として、路面温度低減の課題に対し、遮熱性舗装と保水性舗装の整備のどちらを主に進めていく考えでいるのか、また、その理由についても併せてお伺いします。

○芝地区総合支所まちづくり課長(香月佑介君) 区は、ヒートアイランド対策として、車道の遮熱性舗装の整備を進めております。遮熱性舗装と保水性舗装を比較すると、遮熱性舗装は、遮熱材を路面に塗装するだけで熱や光を反射させ温度を低減させる効果があり、メンテナンスも簡単な上、維持管理費用も低いといった利点があります。
これに対し、保水性舗装は、施工費用がかかる上、効果を発揮するために雨や散水により舗装内のセメントミルクに吸水させる必要があり、維持管理費用も高くなる欠点があります。
このことから、今後も、区は、遮熱性舗装の整備を進めていくこととしています。

○委員(土屋準君) 遮熱性舗装の方が、費用の面でもメンテナンスの面でも、メリットがあるのかと思いました。
大門通りや区役所近くの赤レンガ通りなどでも、遮熱性舗装が施工されている、そういった現場を目の当たりしまして、路面温度低減効果のある舗装は身近になってきていると感じております。
そこで質問ですが、路面温度低減効果のある舗装を整備し、維持管理していく上で、どのような課題があるのか、また、その課題解決についての区の考えをお伺いします。

○芝地区総合支所まちづくり課長(香月佑介君) 遮熱性舗装は、車両の通行により表面の遮熱材が剥がれていくことから、遮熱材の再塗装を行うタイミングを見極めていくことが重要となります。このため、巡回や点検で路面の劣化状況を的確に把握し、計画的にメンテナンスを進めることで、常に良好な状態を維持してまいります。

○委員(土屋準君) ありがとうございます。ヒートアイランド対策にも有効かと思います。ぜひまた進めていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
以上で質問を終わります。

○委員長(阿部浩子君) 土屋委員の発言は終わりました。

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