土屋 準(つちや じゅん) 議会報告

定例会報告

令和5年度予算特別委員会-02月28日

○委員(土屋準君) 民生費におきましては、まず、こども家庭庁の設置等を契機とした取組についてお伺いいたします。
 今年4月、こども基本法が施行され、こども家庭庁が設置されることになりました。コロナ禍では、子どもの自殺や虐待が深刻化し、少子化が加速しており、政府はこうした事情を踏まえ、子ども政策を強力に進める方針です。
 こども家庭庁は首相の直属機関と位置づけ、内閣府の外局とし、厚生労働省の児童虐待や障害児、内閣府の少子化や子どもの貧困などの対策を担う部署を移すほか、担当閣僚を置き、他省庁に政策の是正を勧告し、報告を求める権限を持たせ、対応が不十分な場合、首相に意見具申することができるようにするとのことです。また、移管する職員数を大幅に上回る体制を目指し、自治体職員や、現場で支援に取り組むNPO法人などの民間人材を登用、いじめ対策では文部科学省が重大事案の情報を教育委員会に報告させ、こども家庭庁と共有し、対策を検討するとのことです。
 区では、こうした国の動向を踏まえ、区の実態に即した子ども施策の企画立案、子どもの施設における障害児対応の充実など、子ども施策に関する庁内連携を強化するため、子ども政策課を設置、また、子ども・若者育成支援推進法の趣旨を踏まえ、全ての子ども・若者が自らの居場所を得て成長し、活躍できる社会の実現に向けて、年齢で途切れることのない支援を強化するため、子ども・若者支援課を設置するとのことです。一方、これに伴い、子ども家庭課を廃止するとのことです。
 そこで質問ですが、組織改正で子ども家庭課が廃止になりますが、家庭に関する取組はどのように引き継がれるのでしょうか。

○子ども家庭課長(白井隆司君) 区は、令和5年4月に子ども家庭支援部を再編し、安心して子育てができ、未来を担う全ての子どもたちが健やかに成長できるよう、これまで以上に全庁横断的に、子ども・子育て支援施策の推進を強化してまいります。子ども施策の総合調整を担う子ども政策課は、子どもの視点と家庭の視点に立ち、まさに子どもと家庭の福祉を増進・向上するため、各部門を牽引して施策に取り組んでまいります。
子ども家庭課の組織名は廃止しますが、子ども家庭支援部が司令塔の部門となり、これまで以上に、家庭や子育てに夢を持ち、子育ての喜びが実感できる環境整備を進め、子育てするなら港区を実現してまいります。

○委員(土屋準君) 子どもと家庭を一体的・総合的に支援していくということが重要だと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
次に、子ども家庭支援センターの充実についてお伺いします。
まず、地域交流室カフェについてです。子ども家庭支援センターには、地域交流室カフェが設置されていますが、予算概要によりますと、子育てに関する世代を超えた地域住民との相互交流や機会を拡大するため、土日も実施するとのことです。また、子育てする家庭の親子間の交流を促進するとともに、子育てに関する相談、援助等の支援を行うため、子育てひろば「あい・ぽーと」にもカフェを設置するそうです。
そこで質問ですが、子ども家庭支援センターのカフェの現状はどのようなもので、今後の拡大でどのようにされていきますでしょうか。

○子ども家庭支援センター所長(安達佳子君) 子ども家庭支援センターに設置しているカフェでは、保護者同士が夜泣きや離乳食のことなど、育児の悩みを話しながら食事をしている様子が見られます。家では子どものお世話で、ゆっくり食事を取ることができない保護者も、ここでは子育て支援員のサポートがあるため、ゆっくり食事ができると好評で、利用を楽しみに来所する親子も多くなっております。
カフェは、保護者同士のコミュニケーションだけではなく、子育て支援員との触れ合いの場としても親しまれており、今後はさらに、地域の人にも気軽に利用していただき、より地域で子どもや家庭を見守る場となるよう、充実させてまいります。

○委員(土屋準君) ありがとうございます。いい地域交流の場の機会となっていると思います。
次に、子育て支援についてお伺いいたします。
区では、子ども・子育て支援法に基づいて、子ども・子育てに係る仕事に関心を持ち、子ども・子育て支援に係る事業に従事することを希望する人に対し、必要となる知識・技能を習得するための港区子育て支援員研修を実施しています。子育て経験者や、仕事を退いた後、子育て支援に貢献したいという方などが研修を受講されているそうです。
そこで質問ですが、子育て支援員はどのように養成され、どのような活動をされているのでしょうか。

○子ども家庭支援センター所長(安達佳子君) 区では、厚生労働省が示す子育て支援員研修の研修科目に、区の実情に合わせた科目・内容を加えた港区子育て支援員研修を平成28年度から実施しております。認定を受けた支援員は、区の一時預かり等の事業で活躍しており、子ども家庭支援センターでは、親子ふれあいひろばやカフェでの子どもと保護者の支援、子育てコーディネーターとして、保護者の相談への対応等も行っております。親子ふれあいひろばに来ていた子どもたちが、小学生になってから、かつてお世話になった子育て支援員に会いに来ることもあり、子育て支援員は地域に根差した活動となっております。

○委員(土屋準君) ありがとうございます。職員だけでなく、こうした子育て・家族支援者として一般の方も携わるということは、専門家ではないので気を遣うところはあるかと思いますけれども、家庭支援の裾野を広げ、社会全体で子育てを支援する環境を充実させることになると思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、子育て・まちづくり支援プロデューサー、まちプロさんについてお伺いいたします。
先月の新聞記事にあったのですが、社会の第一線で活躍してきた定年前後の男性を対象にした、子育て・まちづくり支援プロデューサー養成講座が開かれているそうです。これは、「あい・ぽーと」の代表理事をされている恵泉女学園大学学長の大日向さんら、専門家が講師を務める地域での子育て支援の在り方などの講座を履修し、認定されると、地域支援活動に参加できるというものだそうでして、養成講座を卒業した子育て・まちづくり支援プロデューサー、まちプロさんが、子ども家庭支援センターで活躍されているとのことです。
そこで質問ですが、子育て・まちづくり支援プロデューサー、まちプロさんは、どのように養成され、どのような活動をされているのでしょうか。

○子ども家庭支援センター所長(安達佳子君) 子育て・まちづくり支援プロデューサー、まちプロさんは、主に定年前後の男性が、これまで社会人として培ってきたスキルを、子育て支援を通してまちづくりに発揮してもらうことを目的に、特定非営利活動法人「あい・ぽーと」ステーションが実施する講座で養成されています。認定を受けたまちプロさんは、子ども家庭支援センターでは、カフェでハンドドリップで丁寧にコーヒーを入れてくれたり、親子ふれあいひろばでは、ギターが得意なまちプロさんが、子どもたちと一緒に歌を歌ったりしながら、保護者と子どもたちと楽しく交流しています。また、誕生会をはじめ、まちプロさんが毎日趣向を凝らした企画も大好評です。
社会の第一線で活躍してきた方々が、子育て支援の現場で活躍することで、新たな共生社会をつくり上げております。

○委員(土屋準君) ありがとうございます。本当にいろいろな活動をされているのだと思います。これは定年後の男性の活躍の機会というものにはなりますし、また、子育て支援の力にもなると思いますので、ぜひ活用していっていただければと思います。
家庭支援の取組は、子ども家庭課から子ども家庭支援センターに移っていっているのではないかと思いますけれども、こうした様々な事業を通して、今後も充実させていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。

○委員長(黒崎ゆういち君) 土屋委員の発言は終わりました。

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